「キャリア」における「幸せ」について考えてみませんか?

心を整える

キャリアに行き詰まりを感じたり、漠然とキャリアに悩んでいる皆さん、一度、「キャリア」、「働くこと」と「幸せ」の関係について考えてみませんか?

働く目的とは?

皆さんは、「あなたが働く目的は何ですか?」と聞かれたら、何と答えるでしょうか。

生活費を稼ぐため、自己実現のため、社会に貢献するため、社会的なつながりのためと皆さんそれぞれの答えがあると思いますが、究極的には、人が働く目的は「幸福な生活を送るため」、つまり「幸せになるため」と言えるのではないでしょうか。

キャリアについて行き詰まりを感じたり、漠然とした悩みを抱えている場合には、私たちが働くのは「幸せになるため」であるはずという、働く目的まで立ち戻ってみましょう。今までとは違った視点でキャリアを捉えられるようになるはずです。

幸せになるためには?

それでは、先ずは人が「幸せになるため」には何が必要か考えてみましょう。幸福については、古代ギリシャ時代から長い歴史の中で哲学としていろいろと議論されてきました。

古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは、「幸福は人生の意義であり、究極の目的である」と述べました。それ以降も、多くの哲学者が幸福論を生み出し、また、経済学や心理学の観点からも研究されてきました。

余談ですが、私が毎日やっているヨガも、インド哲学のヨーガ学派を起源としていますが、ヨガ八支則の実践を通して幸せになることを目的としています。興味ある方は「ヨガの目的とは?」とご覧ください。

心理学においては、長い間、人間の心的障害に対する診断や治療が研究の中心でしたが、全ての人間を対象とする幸福の実現を目指す心理学である「ポジティブ心理学」が研究されるようになりました。

ポジティブ心理学では、持続的な幸福感(ウェルビーイング)には以下の5つの要素が含まれるとされます。

  • 他者とのよい関係:パートナーや家族、友人や同僚との良好な関係
  • エンゲージメント(没頭):時間を忘れるほど没頭することや、何かに夢中になる状態
  • 人生の意味や意義:自分にとって重要となる人生の意味や意義
  • 達成感:何かを達成する・完遂するという経験
  • ポジティブ感情:楽しみ、喜び、温もり、心地よさといった肯定的な感情

出典:ポジティブ心理学とは | JPPA

キャリアと幸せの関係は?

キャリアを「幸せ」という観点から捉えてみると、前段で述べた幸福感を得る5つの要素をキャリア形成の中で実現できれば、幸せなキャリアに近づくことができるはずです。キャリアに行き詰まりを感じている場合は、5つの要素の内、特に以下の3つを意識することが大切です。

最も重要な要素は、「他者とのよい関係」です。ここで言いたいのは、キャリアに限らず、人間が幸せと感じる最も重要な要素が「他者とのよい関係」だとすると、仕事においても、もっと周りの人との関係をよくする意識を持って仕事をしてみようということです。つまり、上司や同僚を含めた周りの人との一人一人との関係の中で、如何にその人に貢献できるかの意識できるかということです。キャリアコンサルティングをやっていると、「お客さんから感謝されることにやりがいを感じる」という意見をよく聞きますが、他人に貢献するというのは、直接の顧客だけではなく、上司、同僚や部下、他部署や取引先の人々を含めた自分の周りにいる人々のために行動することも含みます。

私たちの心には「自分だけがよければいい」と考える利己の心と、「自分を犠牲にしても他の人を助けよう」とする利他の心があります。顧客と接する時は、当然お客様のために行動し、対価を得ることを目的としますが、対価のためのみではなく、その人のため、心から顧客のために動けている人は、顧客側から見ても違いを感じます。顧客に接するのと同様に、周りの人々に対しても、日常の一つ一つの仕事で少しでも利他の心で判断して、自分以外の上司、同僚、部下、取引先の人々によかれという気持ちで行動をしてみましょう。きっと、周りの人々との関係がよりよくなることで、間違いなく幸せを感じることがでるはずです。

次に重要な要素は、エンゲージメントです。「仕事への没頭」と言い換えられます。皆さんも、時間を忘れるほど何かの仕事に没頭したり、夢中になったりという経験もあるのではないでしょうか。このような状態では、仕事への集中力が高まり、効率や生産性を向上させることができるだけではなく、何とも言えない幸せも感じているはずです。ところが、多くの方は、自分がどのような仕事や業務をしている時に「没頭」しているかを意識したことはないのではないでしょうか。是非、一度、「あの時は仕事で没頭していた」「これをやっているといつも時間が過ぎるのが早い」といった自分の傾向を思い出してみましょう。そして、自分が没頭できる仕事を言語化してみましょう。自分が没頭できる仕事が何かを理解すること、その上で、その仕事ができる環境に身を置くことで、キャリアでの「幸せ」を感じることができます。

3つめの要素は、人生の意味や意義です。自分のやっている仕事に人生の意味や意義を感じられる時、幸せを感じることができます。ここで言っているのは、自分の仕事が何らかの形で社会に貢献していると感じられることを意味しています。例えば、医者や看護師、教師、研究者、環境保護活動家といった仕事をしている方々は人や社会への貢献を比較的イメージしやすいと思いますが、「自分はただのサラリーマンでそんなことは考えたことはない」という方も多いのではないでしょうか。そんな皆さんに意識してほしいことは、就職や転職の際に、その企業の理念やミッションに心から共感できる会社を選んでいるかということです。理念やパーパスは、 企業の存在理由や社会的な意義を示しているので、その理念やパーパスに心から共感する中で日々の仕事ができれば、自分のやっている仕事に社会的な意義を感じることができ、キャリアでの幸せを感じることができます。

ここでもう一つ重要なのは、その企業の理念やパーパスが絵にかいた餅になっていないか、ちゃんと社員に浸透しているかということです。この点に興味ある方は「成長できる企業を見極める方法」を読んでみて下さい。

念のため、残りの2つである「達成感」と「ポジティブ感情」についても触れておきます。達成感については、キャリアや仕事という文脈の中ではイメージしやすいと思いますが、何かを達成した時に人は幸せを感しることができます。また、ポジティブ感情については、会社の商品、プランド、社長、業務内容、一緒に働く人々等に何らかのポジティブな感情をもっていることが、幸せを感じる前提と言えるでしょう。逆に言うと、何もポジティブな感情を抱けない場合、その仕事で幸せにはなり得ないこととなります。

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